二月も終わりに近づきましたが、今年はなかなか暖かくなりませんね。それでも、ウグイスやホオジロのさえずりが聞こえ始め、少しずつ春の訪れを感じるようになりました。歳を重ねるごとに、花鳥風月の美しさが心に沁みるようになった気がする一方、年を取ったなぁ~と思います。
母の体調は、正直あまり良くありません。
ここ最近、尿の出が悪くなり、体に水分が溜まってしまい、1か月で6kgも体重が増えてしまいました。さらに、右足の指は親指だけでなく、すべての指が黒紫色に変わり、触れると痛みも強いようです。
在宅で看るということは、日々、少しずつ変化していく母の姿を見守りながら、その変化の多くが悪い方向へ向かっていることを実感するということなのだと、改めて感じています。
私は母の無理な延命は望んでいません。ただ、痛みや苦しみがあるならば、それをできる限り取り除いてあげたい。そういう思いを、関係者には伝えてあります。
今、母の体には胃瘻のためのチューブと、尿を排出するためのチューブが繋がれています。母がこんな姿で生きることを望んでいたのか、と考えると、複雑な気持ちになります。
「延命」と「緩和」の線引きは、想像以上に難しいものです。明確な境界線があるわけではなく、「これをお願いしたら延命になるのだろうか?」と、考えずにはいられません。
例えば今の母の状態なら、 「浮腫んで体が重く辛そうだから、むくみを少しでも取ってあげたい」 「右足の指がこれ以上悪化しないようにしてあげたい」 そう思うのは自然なことですが、それが延命の範疇に入るのかどうか、判断は難しいものです。
よく「そういう状態になる前に、本人としっかり話し合っておくことが大切」と言われます。それは本当に重要なことだと理解しています。しかし、どこまで具体的に本人の意思を確認しておけばいいのか、現実的にはとても難しいことです。
「足の指が変色したらどうする?」 そんな細かいことまで、事前に話し合っておくことはなかなかできません。
今の私に出来る事は、今まで通り、母のそばで寄り添ってくれる看護師さんやヘルパーさん、そしてお医者さんと相談しながら、ひとつひとつ対応していくことです。
それにしても、早く暖かくならないかなぁ。
春の陽気が訪れたら、少しでも母の体も楽になるのでは、さらに言えば私の介護も楽になるのでは!?なんて考えています。