私と自閉症の兄は、よくケンカをするんです。と言っても、実際には私が一人でプンプンしていることがほとんどなんですけどね。
でも今回ばかりは、本当に酷い! 春の終わりに家庭菜園で植えたサツマイモの苗、あと1か月もすれば収穫できるというところで、毎日ツルの様子を見て楽しみにしていたのに、なんと、そのツルを兄が抜いてしまったんです!
理由はと言うと、最近、兄は畝づくりにハマっていて、サツマイモが植えてある近くまで畝を作りたいがために、邪魔になったツルを引っこ抜いたようなんです。もう、何してくれんのよ!
昨日、秋の気配をやっと感じられる涼しい日で、気持ちよく草取りでもしようかと畑に行ったら、無残にもサツマイモのツルがあちこちに散らばっているのを見て、ぶち切れましたよ、私は。あまりにも頭にきたので、兄がきれいに作った畝を、足でバンバン壊してやりました!
「分からないんだから、怒ってもしょうがないよ。可哀想だから怒るんじゃない」と、母が元気だった頃はよく言われました。冗談じゃない!兄は障害者である前に、私の兄ですよ! 妹が嫌がることをして良い理由なんてないし、何度こんな目にあってきたことか。いつも母も父も、兄をかばってばかりでした。
ちなみに、こんなに怒っている理由はですね、1か月くらい前にも同じようなことがあったからなんです。今度はナス。ナスの木、初夏に収穫が終わると一度休憩して、秋にまた実をつけるんです。今年はナスが豊作で、秋ナスも楽しみにしていたのに、ある日、4本あったナスの木が根こそぎなくなってる!
そう、兄が引っこ抜いてしまったんです。怒り心頭!すぐに、雑草の中に無残に捨てられていたナスの木を拾って植え直し、烈火のごとく兄に注意しました。
「何かやるときは、必ず事前に確認してよ!」と私が怒ると、
「はい、ごめんなさい。わかりました」と、兄。
わかってない、全然わかってないんですよ…!
もう、本当にムカつく!!!
昨日母のケアに来たヘルパーさん、家の中の雰囲気が悪いと察したかもしれないので、
念の為、「実は今兄と喧嘩中なんですよ、私のサツマイモを抜いちゃって!」と伝えると、大笑いをしていました。